第8回よなご映像フェスティバル〜山崎樹一郎監督講評
第8回よなご映像フェスティバル〜山崎樹一郎監督講評
  • Posted:
  • 2016.01.04
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第8回よなご映像フェスティバル 山崎樹一郎監督講評

 

今回審査させていただいて、事前にテレビで観たのですが、今日あらためて大きなスクリーンで拝見しました。

僕も学生時代からこういう映画祭を主催していた側で、たくさんの映画を観なければならないスタッフの方々、本当に大変だと思います。
ご苦労様でした。

22本観させていただきましたが、本当に多様な面白さがあったと思います。
今回受賞された6作品は、かわなかさんとすり合わせながら決めていったものです。

まず、グランプリの『まんじう』から言いますと、
クレイアニメというすごくてまひまかけて作られたものであり、
音の使い方、その他総合的にいちばん優れた作品であったな、と思います。

準グランプリの『ネギと牛の小さな物語り』は、生きるということを見せてもらった気がします。
もちろん奇跡的に起こったことかもしれないけれども、応援したくなるような家族だったし、
僕自身農業していて分かるところも多く、準グランプリに選びました。

そして山崎賞・・・あまり欲しくない賞かもしれませんが(笑)、
この『ここから未来』を選んだのは、22作品の中で、一番切実にものを作って見せたい、
それが個人であっても何人かのグループであっても、ライブカメラのように、今見せたい、という切実さを強く感じたからです。

他に、今日見させてもらっていくつか気になったものがあります。
『あるお地蔵さんのお噺』は、テレビで観てるとすごくつまんなかったんですね。
ところが大きな画面で観ると、ロケーションの素晴らしさもあり、何も起こらないんだけど、
実はいろいろな仕掛けがあって、作者がやりたかったことが伝わってきました。

『リトルショットオブホラーズ』は、小さい画面で観た時も面白いセンスだな、
と思っていたのですが、今日見せてもらってあらためて感じたのは、
ああいう場所ありますよね、山の中にも、町の中にも、ああいう感覚を持っている人なんだな、と思いました。

『横好き人生』、これは単純に、あのご夫婦に敬意を表したいと思います。

長くなりましたが、以上です。